貴重な毎日を浪費しながら、人生の約半分が過ぎた模様。これからも、いつの間にか過ぎていく時間を、傍観していく予定。


by saka-zuu
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Rush 『a show of hands』

a0034589_15294030.jpg1988年発売の、ラッシュの3枚目のライヴアルバム。
個人的に、ラッシュを聴き始めたのは、『Power Windows』あたりからなので、それ以前の、いわゆるコンセプトアルバムを主体とした彼らのアルバムは、後追いで聴いていたことになる。
このライヴアルバムが出る前に、『Hold Your Fire』が出ていて、そのアルバムを夢中で聴いていた覚えがあるのだが、最近は、専らこの『a show of hands(邦題:新約・神話大全』を聴いている。

彼らの代表作は、もちろん『2112』だろうし、それは私も多いに認める所である。
その上で、『2112』が未収録のこのライヴアルバムが一番好きなのは、やはりオープニングからラストまでの圧倒的なまでの完璧な構成が出来ているからだ。
しかも、わずか3人で演奏されているとは思えない緻密な演奏と、ライヴならではの臨場感が、これ以上ないと思える形で記録されているのだ。
レコードにすれば、2枚組となる曲数であるが、このアルバムの場合、レコードを裏返す時間さえ許さない、それどころか、途中から聴いたり、途中で止めたりもできない、そんな完成形が出来ているのである。
もちろん、それは寸分の隙もなく名曲を並べ続けられるラッシュというバンドならではあるが、それ以前のライヴ(に限らないかもしれないが)アルバムにあった、ある程度の流れを全く無視しながら、聴く方をぐいぐい引き込む魅力に溢れている。

アルバムのオープニングは、非常に軽やかに始まり、暗転されたステージが、突如明るくなり、大音量の『Big Money』が流れる様が、手に取るように分かる。
収録曲は、『Signals』以降の、短い曲主体の構成ながら、それぞれの曲が、ラッシュならではの単独でドラマチックな展開を繰り広げているので、曲数は15曲と、比較的多いのだが、同じに聞こえる曲は全くなく、間延びすることもない。
あっという間に聴き終わる印象もあるが、内容は恐ろしく濃い。

ライヴという形なので、スタジオ盤に較べると、曲そのものの音数は減っているのだろうが、かなりスピード感があるし、なんといっても、迫力がある。
スタジオ盤をなぞるだけでもなく、変にオリジナリティを押し付ける訳でもなく、ファンの求めるものを最大限に理解し、それを凌駕しているアルバムである。

この後にも、『Different Stages』、『Rush In Rio』というライヴアルバムが出ているし、もうすぐ『Snakes & Arrows Live』も発売される。
しかし、1枚のアルバムとして聴いた場合、この『a show of hands』を超えるものは、出てこないのではないだろうか。
もちろん、内容的に素晴らしいもの(これ以前の2枚や、先述のものも含め)はあるが、少なくとも彼らの音楽に最も夢中になってふれていた時期に出たものなので、私にとっての”最高傑作”という意味でだが。
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by saka-zuu | 2008-05-14 16:00 | MUSIC