貴重な毎日を浪費しながら、人生の約半分が過ぎた模様。これからも、いつの間にか過ぎていく時間を、傍観していく予定。


by saka-zuu
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PAUL McCARTNEY 『TUG OF WAR』

a0034589_2225487.jpg1982年発売の、ポール・マッカートニー名義としては、3枚目となるソロ・アルバム。
ポール単独の、全2作がほとんど一人で演奏をしていたものであったのに対し、このアルバムはスティーヴィー・ワンダーはじめ、多くのゲストが参加した実に華やかなアルバムになった。

当時、中学生であった私が、初めて手にしたポールのLPレコード(!)が、このアルバムであった。
まさにこの頃、ロックを聴き始めた時期に聴いたもので、元ビートルズのポールという感覚は全くなく、単純にかっこいいと思って、聴いていた。
最初は、お金のない中学生なので、FMでエアチェックした数曲入りのカセットテープを、擦り切れるほど聴いていたのだが、しばらくして、なけなしのお金をはたいてLPレコードを買った。
そのレコードから、わざわざカセットテープにダビング(レコードは聴きすぎると、本当に擦り減るので)して、勉強をするふりをして聴いていたのを、今でも思い出す。

私にとってのポール・マッカートニーのイメージは、今でもこの頃の音である。
とにかく、ポールという男は、きらびやかなショービジネスの世界の人間でなければならない、と思う。
『BAND ON THE RUN』以降の、ウィングスのアルバムのように、きらきらと輝いていないといけない。
ウィングス後期での華やかさは、ポールの本領発揮と言えなくもなかったが、それとともに、ポール本来のポップ性とは違う方向に行き始めたのか、あっさり自然消滅してしまう。
次に発表されたのは、またまた一人で録音された『McCARTNEYⅡ』で、地味ではあったがこれまでとは一味違った、ポールのポップ性が見え隠れしていた。
そして、ジョン・レノンの突然の死・・・・。

その後に発売されたこのアルバムは、何かが吹っ切れたように、ポール・マッカートニーの、メロディ・メイカーとしての、またパフォーマーとしての才能が遺憾なく発揮されている。
『ワンダーラスト』のようなバラードが、適度に収められているのも好感が持てるし、亡きジョンに捧げた『ヒア・トゥデイ』も、涙なくしては聴けない。
しかし、このアルバムの真骨頂は、『テイク・イット・アウェイ』、『ボールルーム・ダンシング』と言ったロック・ナンバーが、実はポールが最高のロックン・ローラーであることを証明してくれていることである。
ポール・マッカートニーの才能が、本当にいい方向にはたらいた、最高に素晴らしいアルバムである。
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by saka-zuu | 2005-09-08 22:43 | MUSIC