貴重な毎日を浪費しながら、人生の約半分が過ぎた模様。これからも、いつの間にか過ぎていく時間を、傍観していく予定。


by saka-zuu
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ALICE IN CHAINS 『ALICE IN CHAINS』

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1995年に、セルフタイトルで発表された、事実上彼らのラスト・オリジナル作品となった3作目。
アメリカで発売されたジャケット(写真)の”3本足の犬”が、差別的表現があるという理由で、日本ではずいぶん遅れて真っ白なジャケットに差し替えられた、曰く付きのアルバムである。
こういうアルバムを買う人は、まず輸入盤を扱うCD屋にも通っているはずなので、目にすることも多いと思うし、かえって話題作りになってしまうと思うのだが・・・・。
私は、とっとと輸入盤で購入していたが、日本盤を待っていた人は、ずいぶんと歯がゆい思いをしたことだろう。
とにかく、音がもの凄いのだから!!

彼らの音を評して、”どろどろ”であるとか、”おどろおどろしい”という表現が使われることから、ブラック・サバスと相似点があると言われることがある。
確かに、サウンドは暗く、思い、という共通点があるが、決定的な違いは、ブラック・サバスが”悪魔”や、”呪い”などという、ある意味”ファンタジー(?)”の世界を表現していたのに対し、アリス・イン・チェインズが、”現実”を表現していることだろう。
よくもまあ、これだけ陰鬱でポップさの欠片もないアルバムが売れたものだと感心する。
同時期に活動していたグランジ・バンドの中では、最もヘヴィ・メタル寄りのサウンドであるが、相当ポップなはずの『AGAIN』までもがおそろしい程重い。
ジェリー・カントレルの紡ぎ出すギターサウンドと、レイン・ステイリーの地をはうようなヴォーカルが、あまりにもマッチしすぎていて、陰鬱なはずの曲が、なぜか高揚感を感じるのが不思議だ。
その重苦しいサウンドの中で、あまりにも美しい『HEAVEN BESIDE YOU』が、不気味な静けさを出していて、余計におそろしさを増している。

なんだか、彼らがとんでもなく”暗い”とか”重い”とか、ネガティブな感じがするが、それは間違いではない。
そして、そのネガティブを一手に引き受けてしまったのが、ヴォーカルのレイン・ステイリーだ。
彼自身が背負い込んだ現実から逃避することが、ドラッグだったのかどうかは、わからない。
我々聴く側は、生死を賭けることなく、その”現実”を”作品”として聴くことが出来る。

2002年4月19日にレイン・ステイリーの遺体が発見された。
検死の結果は、コカインとヘロインの過度の摂取による中毒死で、4月5日には亡くなっていた可能性が高く、発見時には腐敗が始まっていたという・・・・。
カート・コバーンの死と、レイン・ステイリーの死は、全く別の”事件”であるが、アーチストとして二人を敬愛している身としては、同じように何かの終焉を感じた。
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by saka-zuu | 2005-04-20 22:18 | MUSIC